おいでよ、虫食いの予感 (かしゃ、かしゃ、ずるる)/ホロウ・シカエルボク
た、俺の脳膜など零れてはいなかった…当り前のことだ…灯りを消して、再び暗闇の中に横たわった、もうなにもやって来なかった、静かな夜だった、俺は眼を閉じ、自分の呼吸の音を聞きながら、安らかな思いで眠りにつこうとした…だが、あるひとつの考えが、どうしようもない恐れをこの身に感じさせた、俺は眼を見開き、そのことについて考えた、それにはやはり、どうしようもないほどの確信があった
いままで俺は、奴等のおかげで生きていたのかもしれないと。
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