サウザンハーベスト/コバーン
 
胸騒ぎが止まらない
風が新しく吹き抜けて
記憶のような高鳴りが
ページをめくり直す

すべての経験が意味のあるものならば
花は健やかに嫉妬や中和された日々をかき混ぜていく

水の流れる方向にカフェのグラスがある
戻れない苦しみ
コースターに電話番号を書く

大気のような勘違いが
ドライブして行く
夜を走り
真昼にさらに高まり
夕方にはもがき始めた

出会ってしまった
博多で飲み明かしても
秋の終わりの朝には敵わない
夕暮れならばなおさら
人生をなぞりたくなる

響き渡る
大地を見つめる
嫌悪する眼差しか
愛憎のエッセンスか
目をそらす刹那だ

記憶のような高まりが
どうしても目を追って
花を探してしまう


詩でしか表すことのできない
感情の救われない環状線






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