青い部屋/
白雨
くらい しめった部屋
肺が 破裂したあとの
しんみりとけむたいゆうべの残滓
毛布に包まって震える
セロ弾きのかなしみ。
髭が硬直する寒さ厳しさ。
断末魔のしずけさ。
赤ぐろく萎縮した
死に凝る林檎の憂鬱。
突き刺したナイフの男根性。
昨日の狂気と闘争 その骸
病との
どうしようもなく馴れ合いな
語り合い
騙し合い
罵り合い
その果てに
包まれた青いヴェール、
解放と鎮魂の
ピカソのうた。
朝六時、鳩が到来する。
東のそらから
一条の光がさしこむ。
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