あした/白雨
あしたあしたあした
遠くで木霊する
届かない 汽笛
むなしい響き
どこまでも裏へと廻りつづける
騙しの船 煽りの航海
工夫と労働
駆動して前進する機械
跳躍するいのちの冷やかさ
身投げの準備と失敗
欄干の乙女にからみつく
潮の花びら
‐それは、
うしろ、うしろ、うしろ
陸からおとずれる過去のセンチメンタル
記憶と記録
遠くで叫ぶ
たましいのおとのきらめき
思いとどまってうしろをむく
どこまでもうしろをむく
そして、
うしろに向かって叫んでみる
あした、あした、あした、あした
あした、あした、あした、あした
あした、あした
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