白/白雨
白・・・・・・・・・・・・・・。
色が 形が
どこから生じ どこへ消えてゆくのか
‐白は超越する。
どこへも行かず、けして現れもしない白
白が思考を時間の底へしずめて澄ましこんでゆく
けして塗りつぶすのではない白
意識の限界
どこまでも奥深く どこまでも平明
文字がごまんと錯乱している 複雑な白紙
‐それは可能性、消滅。
白は混沌。
しげんであり、げんし。
物語の目的 要素
ともすると幼稚な哲学者。
白はロゴスのたね。
「ロゴス」のとくだね。
人生に意味を持たせる仕掛け。
あるいは みせかけ。
白はいろ。
どこまでもいろ。
それは希望のいろ。
ただの希望、
「唯一の希望」。
戻る 編 削 Point(2)