白/白雨
 
白・・・・・・・・・・・・・・。
色が 形が
どこから生じ どこへ消えてゆくのか
‐白は超越する。  
どこへも行かず、けして現れもしない白
白が思考を時間の底へしずめて澄ましこんでゆく

けして塗りつぶすのではない白
意識の限界
どこまでも奥深く どこまでも平明
文字がごまんと錯乱している 複雑な白紙 
‐それは可能性、消滅。

白は混沌。
しげんであり、げんし。
物語の目的 要素
ともすると幼稚な哲学者。

白はロゴスのたね。
「ロゴス」のとくだね。
人生に意味を持たせる仕掛け。
あるいは みせかけ。

白はいろ。
どこまでもいろ。
それは希望のいろ。

ただの希望、
「唯一の希望」。
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