あんがいね/鵜飼千代子
あんがいね
すっきりしているんだ
ずっとわだかまりだった
何がいけなかったのか
手繰っても
たたみなおしても
「もう一度」と
組み合ってもらえなかった
正解のないわたしの問題
「仮定」を挟んで
解き進んで行った道程は
わたしに生きる力を与えた
困ったら「自分で」することを
覚えたよ
3分でも
ひとりで置いておくのは心配では
ろくろく仕事も出来ないでしょう
喉から手が出るほどやりたい仕事でも
わたしの為に諦めるでしょう
わたしはひとりで居られなかった
あんがいね
すっきりしているんだ
「身体に気を付けて」と言おう
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