とおくへ/石田とわ
 


       そのとき、
       とおくがみたいと
       そうおもった

       朝と夜のはざまで
       そのひとは背中を向けていた
       けむる空からただひとつ
       あけの明星がみえていた

       とおくがみたいと
       てをのばしてみる








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