高速回転は余計なものを弾き飛ばしていく/ホロウ・シカエルボク
叫ぶことには理由はつけられない、それが真理に近ければ近い分だけ構造は複雑化していく、考えちゃいけない、頭で何とかしようなんて思っちゃいけない、そんな思案をしている間に果てしない遠くまで離れていってしまう、詩を忘れることはおそらくこの世で一番簡単な行為のひとつだ、目を開き、耳を澄ませ、ピンと張った一本の細い糸をちぎらないように、意識を集中させて、行き着けるところまで手繰っていかなくてはならない、手繰らずに済むものなんてなにひとつない、手繰らずに済むものなんてなにひとつないんだぜ、しくじっている間にいくつものフレーズを見失ってしまうさ、それがどんなものであるかなんて考えないことだ、そして、
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