サウザンハーベスト/コバーン
「父親がいつも私の鷲鼻のことを言うのよ」
思春期に観た映画のように
ドライブインで指輪をはめる
安い車に乗って
魂よりも外見よりも共有感が必要だということに気が付くことができずに
二人は進んでいたような
いやこちら側は幻想でしかなかったような
匂いを嗅ぐ
攻め続ける
許せない自分をさらに許さない
子供を見る
あなたのそばでたばこを吸う
シガーライターからの火を灰に入れた夜
抱きたいが酔いが月を超える
「アメリカに行くわ」
「駄目だ 飛行機に爆弾を仕掛けるよ」
幼稚さに責められる
孤独を受け入れることができない
繰り返す
「父親がいつも鷲鼻のことを言うのよ」
季節は初夏から秋だった
収穫は何もない
ただえぐられる
幼稚さと
連動した貴女の心の声やしぐさに
「いい花だよ」
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