誰かのスター/
番田
今日は誰もいない そして
考える そして 眠ることを
そして眠る 閉ざされた 目には
誰にも知られなかった目の記憶
目の中をさかのぼっていく
思い出された遠い夏の日
そこにいた 僕は ひとり
歌い出すこともなく ひとりで
路上シンガーの歌を思い出す
拍手もしなかった気がする
なぜ 家に帰るのだろう
目的もないまま 立ち
車窓の前に 立ちつくす
だけど 高校生だった僕もこうして
人の前に立ちつくしていた
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