ベビーベッド/ayano
意だった 結露 水がかたくなる 夏から 秋から 凛とした横顔に風が吹いた そんな淡い錯覚を携えて 食べなくては 舌を出して なぜなら誰も「代え」 を持ってきてくれないから 目をつむるだけで 震えた 脚を組まないと どうもやっていられない けれど叶わなくて 腰をほんの少し浮かした 土踏まずにまとわりつく液体がくすぐったい すぶぬれ 舌に空気が乗る 頭をうしろから押してくれる彼女 その妄想 目の前なのに ぁ あじ 味 味とはなんだったか もはや腕全体が悴んだのかぶらさがっていて 犬のように皿を舐めた もともと冷製だったのかもしれない さらに冷えて 口から溢れる唾液が熱に浮かされていた のけぞっては また あのときのように喉元を晒していた 内面から破壊されていく 首をひたして 患部を撫ぜるようにスープは笑っていた
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