【非】古非のぷろぺらぺら/るるりら
 


【古非のぷろぺらぺら】

寄る辺なき人を包む卵白は
光を まだしらないから 蔭も しらない
光に かざすと 水路のように やさしい 
血管は だれの目からも 守られている
けれど あなたは いつまでも謳わないままでは いられない

古非
この胸の奥で
やさしいプロペラの音が
ゆっくりと まわりはじめ
あなたの プロペラも
次第に 体全体を突き動かす

まわれ
重かった心を さかしまにして

おどれ
昨日と同じような今日を 
地に 叩きつけろ

高速でまわる私たちのプロペラ
あなたの頬にあたる 私の髪は あたらしい風

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