子供は風の子 大人は火の子/nonya
 

火の粉さえも拾い集めながら
大人は大人であり続けるのだろう

子供は風の子 大人は火の子

世間体と体脂肪を重ね着して
もはや風を通さなくなった魂に
たとえ薄汚いと後指を差されようと

しがらみと諦めを一緒くたに入れて
いい塩梅にとろ火で煮込んだ日々から
たとえ見苦しいと顔を背けられようと

とりあえず生きてみようと思う
自分の中の埋み火がやがて燃え尽きて
これっぽっちの灰となって
風に運ばれるその日その時まで



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