棺の蓋にはラッカースプレーでこう書いてくれ、「出来る限りの速度と力がそこにはあった」と/ホロウ・シカエルボク
 
することが出来ない事柄だ、赤子には何も達成することは出来ない、なぜなら赤子はそこにどんな意識も持っていないからだ、この肉体は、この思考は、すでに赤子ではない、だけど、そこにたどり着くことは出来るのさ、そのために模索を繰り返すのさ、なあ、高く飛ぶためには助走が必要だ、そうじゃないか?俺は肉片と血液を撒き散らしながら、赤子の素直さで持ってこの血を語るのさ、そこに何があるのかって?そこにどんなものが生まれるのかって?―答えはもう出てるさ、それは解答ではないけれど答えはもう出てるさ、ここまで読んだ物好きなあんたなら、薄々感づいているんじゃないのかい?ここにどんな石も落ちていなかったら、どうぞ他の土地に行くんだな、俺は別に止めやしないよ、俺は別に引き止めたりなんかしない、なんせ他に気にかけることがたくさんあるんだからな…


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