君が来てくれた日に/龍九音
 

それは夜明け前
君がやってきた
僕は言葉も出ないまま
ただ
涙を流して見つめていた

手放したくない何かがあるように
手を握ったまま寝ている君が
とても愛しくて・・・

その瞳が映すのは
喜びなのか悲しみなのか

その鼻で嗅いでみる
花の匂いが思い出に

その唇が紡ぎ出す
愛の言の葉は誰のため

その手で触れる物は
壊すためか創るためか

そして
その足で何処へ行くんだろう

僕はいつでもここに居るよ
時には流れに逆らってでも・・・

君が思い出した時には
両手を広げて迎えよう
いつでも
いつまでも・・・
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