夢に関する権利(朗読用)/あおば
々しい太陽光発電された常夜灯の光りは届かないと
ここまでの洞察力と直感を信じ
バランス感覚を保持しながら崩れ落ちる運命的な諦観が
二足歩行ロボットを介護しなければならないのだと
咳と鼻水を垂らしながら旋回するミミズクの大きく見開いた眼に映る
野鼠、モグラ、地虫を弄ぶ3D映像が
2次元の古巣を捨てて
形の無い世界に一宿一飯の仁義を切る気迫のこもった長脇差しは
山犬をぶった切り根絶やしにした昭和の御代の悪代官達の根性曲がりを砥石にして
口すすぐ参拝客の草履をそろえながら片足立ちで踏み込むふいごの音は
ふぃーふぅーと心地よいリズムを奏で
研ぎ過ぎて地金が露出したなまくら同然の和包丁
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