道と夢(重なり)/
木立 悟
たりはじめたりする
窓は胸と腕を映して
何も知らない光に点る
見える手見えない手の音が
ねむりにつく子のすぐそばで
絵本をちかちかめくっている
ひとつの道が分かれつづけて
どこまでもひとつに遠去かる
まぶしい まぶしい
まなざしにあふれる
いつか見た重なり
指と同じ数の夢
次の街へとつづく道
明るく速く
すぎてゆく道
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