恋のダンス/草野春心
 


  ダンスを踊ろう
  暗くせまいところで
  水と草の 香り蕩けるポルカ
  いつまでも 甘く舌にざらつくタンゴ



  ぼくが 小さな椅子にすわって
  うつむいているような時には
  うしろから蹴飛ばしてくれ
  汗ばんだ手で掴んでくれ
  もう、恋は
  せつないものじゃないだろ
  ひとりでするものじゃないだろ
  きみが 可愛いえくぼをみせて
  なまえを呼んでくれるような夜には



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