ふるさと/葉leaf
 
を呪い
社会でも周縁のふるさとで権勢を嫌い
都会でも周縁のふるさとで公園を探し求めた
このような人生とふるさととの固い結合に基づき
滅びつつあるふるさとに自分の存在のすべてを投げ込む
それは俺が生き続けるためであり
俺から連なる無数の段階を持つ周縁人を共に生かすためであり
負のしるしを持つ人間が正として肯定される機構を保つことである
自然の人知れぬ輝きと働きを骨として
農業の人知れぬ新しさを肉として
林業・漁業、地球とのじかの接触を血として生きること
ふるさとは逆転してもはや中心であり
俺の人生もまた逆転してもはや勝利の連続であり
だがそれはただの言葉のあやで
はじめから中心も周縁も勝利も敗北もなかった
すべての土地と歴史は等しくふるさとでありふるさとであり続けるのだ

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