たわごと/kawa
 
人が死ぬということは、
その人と話せなくなる、ということなんだな
当たり前だけど。

とても当たり前だけど、すごい好きだった、ということを
伝えられないことなんだな。
当たり前だな。

どこかの休日で、新幹線に乗って
電話をかけて呼び出して
公園でも喫茶店でも良いから、
君とふたりで話したかった

君と話したい
僕の十万倍賢くて、うつくしい君
僕は好きだったと伝えたかった
君が好きだったと。
君のことを知る人は少ないけれど
君ほどすてきな人には、会ったことがないと。
僕は君が好きだった。
本当に君は、素晴らしい人だった。
ひとことだけで良かったのに、僕は言わなかった

絶対とどかないのに
仕方のないたわごとだ
酔っ払いの

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