時給の出ない詩/番田
僕は何もない
手離すこの手の 金は
ものの手に入れられない
すでに この手が 手放したもの
君は多くが寂しさ
着飾った 目は 流行の
君の夢を見る
細かな言葉を用いて 目は
青く彩られた自分についての
詩の中の悲しみを書くだろう
考える 何かを 言葉は 余地などない
熱く いつも 息苦しい
公園の中は 手袋でも 肌寒い
いつも 散歩をする ひとりだ 僕は
かつての 見えない人たちと 僕の
消えた 言葉を 探して
広い緑のただ中 僕は
光りの空をホースの君に
吹く 風は 続くだろう そして
とても君は元気だった
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