オザケンの歌っていた日/番田
僕は今日も眠っている
足りないものとは一体何 この言葉は
不確かな僕の心の中に思わされるようだ
僕の目がその奥に今抱え持っているものとして
新聞の見出しを見つめていた
この大きな岩は 文字表現など無意味にする
この瞬間 その場所に 存在していたのだ
人間の見てきた夢であるようなもの
無であることとは何だろう 手にとるべきものを
僕になど 知られてはいない人へ きっと ただむけて
空へぼんやりと放り投げていくとき 灰色であるグラスが
存在するそれ自体の意味を証明するだろう
自分自身を一体誰に向けて表現しているのか
わからない だが 僕がいる
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