俺はこれを選んだ(含まれる代わりに)/ホロウ・シカエルボク
半可なことじゃないし、構築された主義主張でどうにかなるようなことなんかじゃない、そんなことのために命まで裏切って見せるやつらが居る中で、生存する連中はどんなものを提示すればいい?夕暮が終われば灯りの無い部屋は深海と同じだ、思考だけが魚の様に漂っている…魂そのものが嘘なら、きっと本当のことなんかもう何も無い、もしもそれが現実なら、人生は捨てられた部屋に降り積もる埃だ―一日はあっという間に終わる、まるで一生を示唆しているみたいに、左の耳から右の耳まで静かに駆け抜ける一定のノイズ、どんなものも正解だなんて言うつもりはない、どんなものも嘘だなんて言うつもりはない…本当に必要なことはきっと、それが何を連れて
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