みたび めぐる/
木立 悟
のに
影の檻のはざまとはざま
鳥は飛び越え 振り返る
巡るだけの火を
振り返る
ひとつ目の雨
石の路めくるまばたきの
大きな大きな合い間をぬって
蝶は壁から壁へとすぎる
花が咲き
ほんのひととき呼吸を奪い
空に常に垂直な虹
戯れと
戯れでないものを指し示す
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