いいともの頃/吉岡ペペロ
夏休みさいごの日
ぼくは飛行機で全寮制の中学校に戻った
いきなり夏休み明けの実力テスト
ぼくは明るい暑さと空虚な開放感をさびしく嗅ぎながら二日間のテストを終えた
それからは普通に授業の日々
そこに運動会の練習が加わった
棒倒しでぼくが標的にされるという噂を聞いた
哀しくて眩暈がした
あの頃ぼくは保健室に逃げ込むことに味を占めていた
だから保健の先生とはだらだらと仲良くなっていた
ぼくはいじめられっ子だったのだ
保健室では当時まだ始まったばかりの笑っていいともを見ることが出来た
番組ではネクラネアカという言葉がやたらと使われてい
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