The erased river/番田
一体何をしているのだろう
そこへ行くには 言葉はいらない
歩く どこへともなく
向かう先の遮られた その 言葉を乗り越えて
理想の自分を思いながら生きてきた気もする
そんなことを考えていた
僕は 日々が続くことを夢見て
ぼんやりと 生きていけるのなら
先に存在させられたものもかまわず時の流れに乗るように
生きていける 川が 流れていく
そして僕らが肩を組んで同じように 笑っている
思い出す ある夏の日
プールで泳いだ 寂れた公園 降りつもる
冬の枯れ葉がちりばめられた日
小さな 見知らぬ 子供たちのことを思い出し
足を向けるとコンサート会場がある
どこへ行かされるわけでもなく 明日 僕は
素敵な女性と 二人でいる
そうだ そんな気がしていた
もう だけど そんなことはないし
お金の残されていない僕に寄り添うことはないだろう
生きる時間はほんのわずかだ
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