食卓に散乱した過去の血が詩篇の様に示唆している未来/ホロウ・シカエルボク
雨上がりの朝、快晴の路上で渇いている君の瞬間の思想は、枯れた蒲公英のように末期だ、種はすべて失われてしまった、理由を残していながらもう形骸化している、あとはチョークみたいに安直に折れるだけ、秋風に煽られて…細かくちぎれて居なくなってしまう、微かな傷口から零れた血のようにポツポツと残された欠片には、もう存在しないという力だけがありありと刻まれている、緑色の虫がそのそばで腹を見せて死んでいる、はるか頭上、はるかはるか頭上では雲が、空のフィールドを追い出されるかのように気忙しく流れている、十月の特記されぬある日、そんな風に飛散してしまう瞬間の思考について、爪を噛みながら俺はずっと考えている、ずい
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