私の赤/nonya
意識の翼を折り畳んで
すべてのベクトルを外側に向けて
内側のことは内側に任せて
愉快と安堵を探す旅に出たい
多くの人がそうやっているように
それでも
私の真ん中で日々湧きだす答えは
右手の指先に次々と送り込まれ
私はそれを文字にしようとする
嫌らしいくらい捩じ曲がって
笑っちゃうくらい勿体ぶって
私の赤は詩になろうとする
まったく
煩わしくて仕方がないけれど
私の赤は私の一部どころか
私の全部かもしれないから
お付き合いしないわけにもいかない
ほら
私の赤がソネットみたいに
身をくねらせ始めた
嫌になる
と言いながら
私の指先もキーボードの上で
身悶えし始めている
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