いつかうつくしい日のはなしをしよう/
平井容子
羽毛時間に起きて
ひとり
立ったまま金色のコーンスープをのむ
おそるおそる
ほどくように
わたしの一挙一動が
いま「この日、この場所」という名の
プロペラになって
ひかりの塵を舞わしている
たびはうしなわれた、という響きが
やがてやさしくたかく響くように
願って
もうすぐ目がさめる
ミルクをあたためて
それを待つ
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