死人/梓ゆい
 
繰り返す中に人生が始まり

いつの間にか落ちてしまった・・・。

(何かあるなら・何かするなら・生き残ることが出来るよ・・・・。)

誰かの入れ替わりと

自分とが重なり合う刹那

汚れたブラウスを洗う前に

微笑を返せば

歩いてゆく

踏んでゆく

壊してゆく・・・。

(歩調のリズムを耳に

ほんの少しの歌がこぼれる・・・。)

(鮮烈な感情に、鼓動が重なり合えば

足と呼吸が動く・・・・。)

「唄うのは、楽しみを見つけたいから・・・・。」



言った二つの瞳は

遠くをみつめて

寂しさを隠した・・・。


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