missile/
竜門勇気
君はきれいな人で
僕は間抜けな奴だから
頭の中で爆発した何かは
撃たれたんじゃなくて
打ち上がった花火
九月が過ぎた
誰の断りもなく突然
何かが何かを思うことに
本当は断りなんていらないはずだ
だから僕は感じた
そして思った
僕は何かになる
僕は思考する空間になる
過ぎた九月
夏の残照
今も時々視界の端で見ている
君はきれいな人
僕は間抜けな奴
君は撃たなかった
僕の弾丸は湿気ていた
ただ一発だけ
青ざめた花火が
頭の中で爆発した
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