優しい秋/吉岡ペペロ
 
だれかが楽しそうなら

きみはそれがいちばん嬉しい

きみは秋の午後のひかりのなかで

だれかが楽しそうなのを見つめている

ぼくもこころでそれを見つめている


黄金いろの土を踏んで

乾いた風に唇まで乾かせて

きみの乳首をただ吸いたい

秋の午後はあとすこし


だれかが楽しそうなら

きみはそれがいちばん嬉しい

きみは秋の午後のひかりのなかで

だれかが楽しそうなのを見つめている

ぼくもこころでそれを見つめている









戻る   Point(3)