ながい夏/
石田とわ
夏をたたむ
両手でしわをのばし
ていねいに
色濃い影をおとした夏も
洗濯され、たたまれると
頼りないほど薄っぺらだ
まるで気のぬけたソーダ水
ぴんとたたまれ並べられ
奥へとしまわれる
また来る日まで
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