ながい夏/石田とわ
 
      夏をたたむ
      両手でしわをのばし
      ていねいに
      色濃い影をおとした夏も
      洗濯され、たたまれると
      頼りないほど薄っぺらだ
      まるで気のぬけたソーダ水
      ぴんとたたまれ並べられ
      奥へとしまわれる
      また来る日まで               
               




               
               
戻る   Point(21)