言葉が生まれるとき/七尾きよし
 
ぼくという詩は読者を必要としない
読む人の責任において新しい意味が生まれていくのだ
ぼくが発する言葉は
読む人として在るぼくの責任において生まれた
新しい意味なのだ

必要とすることなく
ぼくはあなたとであう
あなたの中でぼくという意味は生まれた
ぼくには聞こえる
世界中で鳴り響く
オギャアが
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