詩人/葉leaf
に、無いと在るとが相互浸透していく過程が詩を書く過程になった。遠い時間を漂ってきたものを拾い上げて署名する。知らないうちに僕のすべてに贈られてしまっていた血を心臓に届ける。意志からしぐさへ、しぐさから労働へ、労働から経済へ、そこで新しく生まれた体系にぶら下がる。最終的には混じり合えないこの奇妙な怪物のような宇宙だけれど、目くばせするように存在をたくさん投げていく、それが幽霊や幻想となって空間と踊り始めるように。孤独だ! すべての贈り物に応え、すべての歴史を耕していく、そういうふうに孤独だ! そして、何もないところにいつでも体を乗り出している、そんな風に孤独だ! 詩は前進していく孤独のリズムの記号であり、詩は重力の法則にのっとった自由の果てしない外部である。甘ったるい寂しさがすっぽり抜け落ちた僕は、今なら「詩人」を自称できる。
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