嘘の果て/短角牛
 
言葉で

うすっぺらな自分に、1000の世界を作り出す

広がりを欠いた人格に

どこまでもの深みを醸し出す

嘘をつくと つき続けると

本当の自分がいなくなる

本物じゃない自分が世に憚る

でも、その人は

本当の自分より素敵だから

うすっぺらな自分に

1000の世界を紡ぎ出す

深く深く

光も逃さぬ穴になる

地球の裏側に

白い自分が張り出して行く

そいつは歩き出す

足りないものを探しに。



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