親愛なる あなたへ/鵜飼千代子
 
然の出来事に仰天し、弾けたようにあなたに抗議しましたね。あなたはにこにこ笑いながら、もうしない、あなたはこういうの嫌いだものねと言ってその直後、口に入っていたガムを吐き出しましたね。道路に。
今、言ったでしょう!と私は頭に血がのぼり、危うく失神してしまうところでした。あなたは、自分がどんなことをしたのか、わかっているのですか?あなたは、吐き捨てられたガムを踏んでしまった苦い思い出はないのですか?
あるよ、と言いながら笑っていられる、あなたは、あなたは、いったいどういう人なのですか?
あなたは知っていますか、私が浮き浮きしながらあなたに会いに行く途中、そう私は思いっきりお洒落をして、リー
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