きままに/梅昆布茶
 
緑の丘をのぼる

ゆっくりと歩をすすめると
きらきらと葉擦れのおとがまぶしい

きみのスモックが風をはらんでふくらんでいる
慌ただしいいきかたはしなくていいんだもう定員さ

ぼくたちは空をみて生きれるはず
ちょっとしたつまづきで
ときに目論見がはずれようとも

ひよどりが果実をついばむように
すこしずつ手に入れてゆけばよいさ

きままでいい
作為のない手のひらで
もう少しだけ歩いてみよう

ジーンズのポケットにねじこんだ
請求書を一枚ずつ破いて捨てる

きょうはずっと忘れていた
あの本を
手にしてみようか

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