ねじくれた女/
草野春心
森のなかで眠る
ひどくねじくれた女
爪に溜った懐かしい土
蚯蚓(みみず)があなたの太腿を這う
けがれているから葉は美しい
「たべてよ、
ねえ、たべてよ」
精霊のような声がするのは
わたしの耳にだろうか
あなたの耳にか
けがれたことのないものに
美しさは許されていない
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