お昼休みに当たる風/水衣
 
石が浮遊したまま 歩くものだから
おにぎりを持つ手を取ってしまった

ぱらぱらと 放物線を描いて当たる残飯を
一つまみだけ返した

大方 縦に首が動く

揺れている


様々にたわんだ、
合わさった くちびるたち

隙間に入るのは 本当は
個性ではなく 風である


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