フィーリング/花形新次
 
ブスブスと燻った
どす黒い憤怒は

がなりたてようが
壁を打ち抜こうが
消えることはなく

誰でもいい
通りかかった
おまえでいい
いや、おまえがいい

不遜な十代の顔面に
鉄の拳をめり込ませ
そして頸動脈をかっ切ってやる
血を猫のジルドレに吸わせてやる

ダルな二十代のなまっちろい尻に
蕀の鞭を食い込ませて
泣き叫んで乞うても
徹底的に焦らしてやる
(マルキ・ドS)

憤怒に理由がないのだから
俺の放つ暴力に理由は要らない
ましてや
おまえに確固たる
やられる理由があってはならない

おまえの見てくれが
俺のフィーリングに合っただけ

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