その子は僕に似た声でくへくへと泣くのさ/
雨の音
こんな怒りを抱きながら
僕は笑って生きるのか
生まれたこの子を抱きながら
そっぽに首ふり生きるのか
太りだしたその子が腕の中で
くへくへ泣きながら暴れている
見ているひとの目が気になるから
必死になって
あばあばとあやしてあやして
そのままあくまでその子を
必死になって
見ないようにしながら
ただただ
途方にくれているんだ
戻る
編
削
Point
(1)