赤黒い血飛沫のバラッド/ホロウ・シカエルボク
残酷な怠惰の中、識別出来ない羅列が羽虫の様に群がっては這い回り、必要の無い軌跡ばかりが脳髄に刻まれていく、高速回転の無意味、転送されていく空虚…根の緩んだ奥歯の揺らめきは危うくなった自己の概念そのままに、破片は鉄屑の様に散らばる…破片は鉄屑の様に散らばる―腐敗した涙腺のせいで眼球は回転する度に軋み、深夜、詩篇は叫びの様に断続的に執拗にばら撒かれていく、無数の切傷を指先に残しながら…青褪めた思春期の末路だ、網膜が何を捉えていてもよく出来た贋作を眺めているみたいで、その時に必要な真実をすべて先送る、思考が乗っかりベルトコンベアのの先には行きつくところがない、それは視界から消えたところで分断
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