夜のタマネギと砂の城/
ストーリーテラー
なんて気がつかないだろう。とか。
なんてね。
こんなことしか考えられないから
いつでも時間は果てしない。
ただ夜を待つことしかできないから
いつでも時間は果てしない。
早く、タマネギをください。
中に幸せがあろうと、なかろうと。
畑に傘をさしてはいけません。
雨が降れば傘をさす、というのが生きることではないのです。
僕のタマネギを盗らないで下さい。
僕が生きるのは、皮を剥きながら
昏々と耽る夜だけなので。
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