ひとつ 指先/木立 悟
 
ら起こした半身
枝に眩む
枝に眩む


遅い光を数え 数えて
曲がり角に積もるやわらかな層
かがやき伸びる飴の行方を
皆にこやかに追ってゆく


雨の朝に咲きながら
どこまでも陽を避けるもの
北へ北へ向くまばたき
白と黒の 
重さの無い滴にひらく手のひら


いきどまりの径の
いきどまりを照らす灯
かたくまるい明るさの
その先のその先の暗がりで
指は指の羽を数えつづける





























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