命と言う作品(誕生日の友人へ)/創輝
 
非力な腕を月に掲げて
一つ笑って眠りにつきましょう 明日には 違う世界にたたずんでいることを祈りつつ

一言言うたびに 空気が研ぎ澄まされて
一つの疑問を空に投げかけるたびに 一つの命が生まれてくるのだから
その命が僕らの疑問に答えてくれる幻想を夢見ることで
僕らは僕らに課せられた疑問から目をそらしましょう

きっと明日には
答えがベッドの横に正座していることを夢見ています
全ての理をこの身に託し その重みに耐えかねて地に伏せ灰燼と化す
そんな日が来るのを 一日一枚 重みなどないに等しい紙を積み重ねるように
いつかその重みを肌で感じられる日まで積み重ね続けましょう


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