キッチンにて/
そらの とこ
きみのためにご飯を作る
味噌汁を煮て
魚を焼いて
質素だけど
味には自信がある
きみのためにご飯を作る
何故かといえば
きみが元気でいてほしいからで
きみが生きていてほしいからだ
要するにきみが好きだから
きみのためにご飯を作るために生きる
それはもう
贖罪に等しい
だから
あの日
包丁を握りながら
死にたいと願った
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