夜明けまでの闇は果てしなく/ホロウ・シカエルボク
 
された
そう書いてあった
現場は俺の住んでいるところからそう離れていなかった
よかったね、と笑う女の顔を思い出した
あんたは俺のことなんか助けてる場合じゃなかったな


ラジオをつけるとニルヴァーナが流れていた
もう本当に気分が悪くなって消した
あの日、街角で流れていたバラードのタイトルを
思い出そうとしてしばらく躍起になったけど
はじめの文字さえ思い出すことは出来なかった
そして俺はまた夜に目覚めて
穏やかに呪われた街の中を彷徨うのだ



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