19歳の季節。恋をしていました/凍湖(とおこ)
 
花の下肩口に君の声聞く「きみがすきだよ」春の夜です


あなたの名を呼ぶと鈴が鳴るんです胸のはじっこ ちりんちりりと


道ならぬ恋と呼ばせぬわたしらのふわりやさしいあの抱擁を


冷蔵庫見ながら悩む毎日だ、この週末は君が来るので


百円で何が買えるか考えるチロル5つにうまい棒10個


チロルにねわくわく出来る感性を大切にしたい十代最後


葉桜の道歩けばふと気づくツツジのつぼみ、春も過ぎ去る


桜散りても他の花ほころびて、くるくる変わる春の楽しみ


電気消し巻き戻るとき残り香で昨夜ここには君がいました


編み込みに気合い込めるよ一日
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