家族旅行/ただのみきや
 
にウルトラ兄弟たちと記念撮影をした
 あの頃幼稚園だった息子も今は中学生
 私よりも背が高く靴のサイズも大きい


ジェットコースターには疑問を感じる
乗るごとに内臓年令は上がり寿命が縮んで行く
だが今は息子と一緒に乗りたいのだ
息子が乗りたいものに付き合いたい
そのためにやって来たのだ
目の前にループが迫ってくる
あってはならないことだ
しかし途中下車は出来ない泣いても叫んでも
止まるべきところへ至るまでは


息子を愛していた
それが伝わっているものと思い込んでいた
だが私は癇癪持ちの理想主義者だった
彼はストレスの頂上へと運ばれて行った
無言のままカタ
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